※ 峰倉かずや『私立荒磯高等学校生徒会執行部』の雰囲気パロ。
※ 原作にかすりもしていません。

シャーリー・フェネットの憂鬱

「あっ！あ、あぁぁぁっ」
「っルルーシュ、声、抑えて」
「…っあ、そんなの、無理……っ！あ、ん…待っ、まって！たのむ、からっ」
「えー？もう限界？…いいよ、ちょっとだけ、ね。待ってあげる」
「は、は…はふっ」
「はやく終わっちゃったらつまんないもんね？だいじょうぶ？」
「はぁっ…ん、へんだ、おまえ、ぜった、い」
「そう？僕は普通だと思うけど。ね、もう動いていい？」
「！？やっ！まだ！まだ、むりぃ」
「ふふ。ルルーシュって、意外と弱いんだね。コレ」
「うるさっ！だいたいお前が…あぁぁぁぁぁぁ！！」
「ゴメン。動いちゃった」
「やっもう！もうむりぃ！！」



並んで座るスザクくんとルルの目の前にはディスプレイ。左画面には「WIN」右画面には「LOSE」の文字が跳ねている。かっこよくポーズを決めるチャイナドレスを着た女の子と、がっくりとうなだれている格闘家みたいな男の人。
うん。詳しくは知らないけど、テレビのCMとかゲームセンターでちらっと見たことがある。

「…………ルル、スザクくん」
「あ、シャーリー。お疲れ様」
「はーっはーっ」
「このゲーム、リヴァルが持ってきたんだけどさ、ルルーシュびっくりするくらい弱いの」
「っ！！うる、さ、いっ！」
「息切れするまで声出さなくてもいいのに。ルルって、カーゲームで身体ごと動かしちゃうタイプ？」
「おかし、い。こんな、だって、ちゃんと」
「う〜ん。どうしてだろうね。だってちゃんとコマンド覚えて入力できそうなのに。やっぱりタイミングの問題かな？」
「……スザク、もう一回だ！」

息切れしてほっぺが真っ赤になってるルルは、なんていうか、うん。普段すました顔してることが多いからちょっと見慣れなくて照れくさくて直視できないかんじ。スザクくんもこれまた今まで見た中で一番いい笑顔。
ゲームしてただけなのに！声聞いて、ちょっと……ううん。なんでもないなんでもない！
でもでもだってこの二人だよ？なんか仲良しだし、スキンシップ過剰だし、目と目で会話できてるときあるし！
ダメダメ！だってスザクくんもルルも男の子同士だよ！？それなのにあんな声っ…！！
ついリヴァルを睨んじゃったら、向こうは気まずそうに目を泳がせてた。っていうかほっぺ赤いよリヴァルも。なんで、どうして。
あーもうっ！ルルがあんな声出すから変な想像しちゃったじゃない！！
なし！さっきちょっと考えちゃったことは無し！！と、に、か、く。続きなんて許さないんだから！
だから私はお腹の底から大きな声だして、二人の間に割って入った。

「ぜぇぇぇったい、ダメーっ！！」